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リクルート27%減益、宿泊・飲食など苦戦 21年3月期

求人検索サイトは米で回復

リクルートホールディングスが17日発表した2021年3月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比27%減の1313億円だった。減益は5期ぶりだ。国内の宿泊や飲食予約サイトなどが新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ。米国の求人検索サイト「インディード」は米国の雇用環境改善を背景に持ち直したが補えなかった。今期はワクチン普及などに伴い雇用情勢も回復するとみて増益を見込む。

売上高にあたる売上収益は5%減の2兆2693億円、営業利益は21%減の1628億円だった。特に国内の人材・販促を含む「メディア&ソリューション」事業が11%減収と苦戦した。国から委託されたコロナに関する経済対策の関連事業を除くと22%減だ。

厚生労働省が発表した2020年度平均の有効求人倍率は1.10倍。前年度を0.45ポイント下回り、石油危機の影響を受けた1974年度以来46年ぶりのマイナス幅だ。加えて、コロナの影響で人の流れも滞り宿泊予約サイト「じゃらん」や飲食店サイト「ホットペッパー」、結婚情報誌「ゼクシィ」などが低迷した。

22年3月期の連結業績予想については増収増益を見込む。売上収益で前期から8~15%増の2兆4500億~2兆6000億円、純利益で7~45%増の1400億~1900億円の見通しだ。純利益は最大値なら過去最高になる見通しだ。

足元で緊急事態宣言が発令されるなど雇用情勢の先行きは不透明だが、支えになるのが米インディードが主力の「HRテクノロジー」事業だ。米国では20年4月、失業率が戦後最悪の14.7%となったが、ワクチンの普及も後押しし、21年4月には6.1%まで回復。米国はもともと雇用が流動的なこともあり、足元での業績はコロナ以前の水準に戻っている。前期の売上収益は微減にとどまっており、今期は増収を見込む。

「米国の求人需要は過去20~30年でみても非常に強い。日本やインドでは求人需要が戻ってきていないが、ワクチンの接種が進めば需要は回復するのではないか」。17日の決算会見で、4月1日に社長兼最高経営責任者(CEO)に就任した出木場久征氏も先行きについて、こう自信を示した。

国内メディア事業の先行きが見通せない中、けん引役となるHRテクノロジー事業では「コロナ禍で進めてきた採用工程の自動化にもう一段踏み込む」(出木場社長)とさらなる成長を見込む。例えば、顧客企業が効率的に採用活動を進められるよう、オンライン面談を取り込んだシステムなどの導入を進めていく。こうした投資に加え、人材マッチング市場におけるM&A(合併・買収)など攻めの投資も強める考えだ。

一方で株主還元にどれだけの資金を回すかが焦点になる。前期までの配当性向は3割未満にとどまり、会社側は今期配当については未定(前期は20円)としている。手元資金は21年3月期末で5000億円強と前の期比2割増え、ここ5年では最も多い。フリーキャッシュフロー(純現金収支)も年々増え稼ぐ力は高まっているだけに、配当や自社株買いなどの還元策強化も注目される。

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