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視力代わりになるデバイスが最優秀 経産省コンテスト

日経クロステック

経済産業省は14日、「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2022」を東京都内で開催した。ビジネスコンテスト部門の最終プレゼンには6社が臨み、視覚障害者向けのデバイスを開発するRaise the Flag.(高松市)が最優秀賞を獲得した。アイデアコンテスト部門では5人が発表し、途上国の医療を支援する医療機器管理・教育システム構築に取り組む稲垣大輔氏が最優秀賞を受賞した。

ビジネスの成長性や将来性を評価するビジネスコンテスト部門で最優秀賞を受賞したRaise the Flag.は、視力に代わる感覚デバイス「SYN+(シンプラス)」を開発する。シンプラスは眼鏡型で、アイトラッキングにより使用者の眼球運動を捉え、視線の先にある対象物との距離を振動として骨伝導によって伝える。使用者は振動パターンの違いによって周囲の環境を把握することができるようになるという。

代表取締役の中村猛氏は受賞後のスピーチで「『昔は目が不自由だったら困ったんだよね』と言えるような社会を作りたい」と思いを述べた。

ビジネスコンテスト部門ではRaise the Flag.の他に以下がファイナリストに選ばれ、優秀賞を受賞した。

・非侵襲血糖値センサーのサービス展開を目指すライトタッチテクノロジー(大阪市)代表取締役の山川考一氏
・白血病の再発を早期発見するためのモニタリング検査に取り組むLiquid Mine(東京・渋谷)社長の岸本倫和氏
・人工脂肪を活用した乳房再建技術を開発するレナートサイエンス(京都市)代表取締役の長谷川雪憲氏
・救急医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組むTXP Medical(東京・文京)代表取締役の園生智弘氏
・脳血管内手術を支援する人工知能(AI)を開発するiMed Technologies(東京・文京)代表取締役最高経営責任者(CEO)の河野健一氏

カメラで撮影して医療機器を識別

アイデアの独自性や有用性を競うアイデアコンテスト部門で最優秀賞に輝いた稲垣大輔氏は臨床工学技士で、医療機器のメンテナンスという観点から途上国支援に取り組む。カメラで撮影するだけで自動的に医療機器を識別し、情報を管理できる多言語対応システムを構築している。

稲垣氏は「現地に行かなくても支援できるのが、(あらゆるモノがネットにつながる)IoTなどの最新テクノロジー。とどまることなく社会課題の解決に取り組んでいきたい」とコメントした。

アイデアコンテスト部門では他に、ヤングケアラーをつなぐプラットフォーム作りを目指す高垣内文也氏、学生と福祉に特化した情報サイトを手掛けるmusbun(名古屋市)代表の鈴村萌芽氏、線虫を使った健康評価手法を開発する熊本大学准教授の首藤剛氏、がん細胞と特異的に吸着するプラスチックを用いた検査技術を開発する大西徳幸氏らの4人が最終プレゼンに臨んだ。4人には優秀賞が贈られた。

ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテストはヘルスケア分野の課題解決に挑戦している個人や企業を表彰し、社会的な認知度を上げて成長を促すことを目的として始まった。2016年から開催しており、今回が7回目となる。サポート団体は112に上った。

(日経クロステック/日経デジタルヘルス 大崩貴之)

[日経クロステック 2022年1月14日掲載]

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