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7月の派遣時給、事務系が最高 イベント再開で2.4%高

人材派遣市場で事務系の時給が高騰している。人材サービス大手エン・ジャパンの調査では、7月の平均時給が前年同月比2.4%高く、2カ月連続で過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍からの業務正常化に向けた求人が伸びた。デジタルトランスフォーメーション(DX)加速を受けてIT(情報技術)系も3.3%上がり、過去最高を更新した。

エン・ジャパンが17日発表した7月の募集時平均時給は、三大都市圏(関東・東海・関西)の全職種平均で前年同月比3円(0.2%)高い1628円。同社の求人情報サイト「エン派遣」の掲載情報をまとめた。6カ月連続で全7職種が前年同月を上回った。

特に事務系に当たるオフィスワーク系は1599円と37円(2.4%)高い。直近では新年度の求人が増えた3月(3%高)、4月(2.6%高)に次ぐ上昇率で、前年同月の上昇率(0.2%)を大きく上回った。コロナ禍を受けた行動制限のない夏を迎え、音楽イベントやスポーツイベントが再開された。運営支援やチケット販売の求人が増えた。

コロナ下で採用を控えていた外資系企業の求人も回復している。海外とのメールのやり取りや翻訳業務を担うスタッフの採用を強化した。スキルを持つ人材は高時給の案件が多く、全体平均を押し上げた。

IT系は前年同月比78円(3.3%)高い2420円。2カ月連続で過去最高を更新した。コロナ下で企業のDX戦略が加速。各社は時給の引き上げで人材確保を進めている。7月のIT系求人件数は前年同月比6%増えた。

特にユーザーサポート・ヘルプデスクは62円(3.4%)伸びた。消費者窓口でチャット機能を使った問い合わせ対応が広がり、人材ニーズが高まった。経費精算など社内業務のデジタル化も進み、企業向けのシステムサポートも募集が増えた。

IT人材は不足が深刻で、正社員の採用が難しさを増す。エン派遣の中島純・事業責任者は「派遣などに雇用形態を広げてエンジニア確保に動いている」と説明する。「非正規も時給を上げないと不人気になるため、派遣時給は最高を更新し続ける」とみる。

7月はコロナの新規感染者数も増えたため、抗原検査キットの梱包や、自宅療養者向け支援物資のピッキング作業を担う人材の求人が増えた。軽作業は69円(5.8%)高の1263円と過去最高の水準だった。

同業大手ディップが同日まとめた7月の派遣社員の募集時平均時給(三大都市圏)は前年同月比66円(4.5%)高の1547円で過去最高だった。IT・エンジニア系で130円(6.2%)上昇、医療・介護・研究・教育系も70円(4.8%)上昇と高い伸びを見せた。旅行関連は60円(4.2%)高の1477円。夏休みの旅行需要の回復が期待され、旅行会社のカウンター業務などの案件が増えた。

人手不足を背景に正社員の採用競争は激化している。エン派遣の中島氏は「派遣時給の最高額更新は人手が欲しいという切迫感の表れ」と強調する。「派遣スタッフは採用のスピードも速いため、企業の活用が今後広がってくる」と話す。

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