三菱地所次期社長の中島氏「オフィスに頼らぬ街づくり」

三菱地所は16日、社長交代を発表した。4月1日付で社長に昇格する中島篤取締役兼代表執行役専務は16日、都内で記者会見し、「オフィスだけでは街の魅力が弱い。エンターテインメントや住宅など、様々な要素をもつ街づくりを進める」と語った。地盤とする東京・丸の内地区でも「今までにない発想で、より魅力的にしていく」とした。
今後注力する事業として、投資家から手数料を得る投資マネジメント事業を挙げた。同社は他社に先駆けて強化し、受託資産残高は2022年9月までに3年ほど前倒しで目標の5兆円を達成した。国内外で物流施設やデータセンターなどへの投資を増やし、新たな事業の柱に育てていく。
都市間競争が激しくなる中、環境問題などサステナビリティー(持続可能性)への対応も欠かせない。中島氏は「脱炭素に加え、社会の要請に耳を傾けながら時代を先取る取り組みを考えていきたい」と述べた。