Jパワー、豪州に風力発電所 現地企業と共同開発

Jパワーは16日、オーストラリアで風力発電所を建設すると発表した。Jパワーが豪州に発電所を設けるのは初めて。太陽光発電所などを手がける現地企業のジェネックス社と共同開発する。出力は15万~20万キロワットと、陸上の風力発電所では同社にとって最大となる見通し。2025年の運転開始を目指す。
23年中にジェネックスと折半出資する事業会社を設立し、豪北東部クイーンズランド州の丘陵地帯で建設に着手する。総事業費は非公表。まずは風況の調査や環境影響評価(環境アセスメント)などにJパワー単体で約4億円を投じる。風車の機種や基数は今後詰める。
ジェネックスは現地当局への申請手続きや工事業者の選定を担い、Jパワーは風況の調査や風車の選定を手がける。Jパワーはジェネックスに約8%出資している。日本国内の風力発電で培った建設や運営のノウハウを生かしつつ、現地企業と組んで開発スピードを速める。
Jパワーは海外での発電事業に力を入れており、豪州を米国と中国などアジアに並ぶ重点地域に位置づける。豪州では石炭火力発電所の燃料向けに炭鉱の権益を保有しており、今後は事業領域を再生可能エネルギーにも広げる。