北海道知事、ラピダスの工場建設を要請 社長を訪問

北海道の鈴木直道知事は16日、最先端半導体の国内生産を目指すラピダスの本社(東京・千代田)を訪問した。小池淳義社長と面会し、「ラピダスの壮大なチャレンジに共感する。ぜひ北海道をパートナーに」と同社が検討している工場を北海道に建設するよう要請した。
鈴木知事は、豊富な水や用地、再生可能エネルギーなどの工場立地に必要な資源に加え、良好なアクセス、北海道大学をはじめとした人材基盤もあると強調。「製造はもちろん、研究、人材育成の一体的な施設整備を北海道でやってほしい」と提案した。
小池社長は「北海道の将来の行政の考え方、情報など引き続き深く検討していきたい」と話した。
鈴木知事によると、知事と面会した小池氏は「知事の熱意や北海道の状況は理解できた」と話したが、「立地先の情報収集をしており、北海道も含めて適地を検討したい」と発言するにとどめたという。道内の具体的な立地、時期などについての議論はなかった。
鈴木知事は面会後の記者団の取材に対し「(ラピダスの工場誘致に)他の県からも強力なアピールが行われている」とし、「できるだけ早く決定していただくべく努力をしていきたい」とした。
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