世界初撮影のブラックホールを再観測 妥当性に裏付け

日米欧などの国際共同研究グループは2017年に世界で初めて撮影した巨大ブラックホールを1年後に再観測し、分析した研究成果を発表した。初撮影時と同じく、周りのガスが作るリング状の構造を確認した。ブラックホールの初撮影の画像を巡っては異議も出ているが、継続観測で妥当性を裏付けることができたとしている。
日本からは国立天文台の研究者らが参加する国際共同研究チーム「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」は18年、地球から5500万光年離れたおとめ座のM87銀河にあるブラックホールを観測した。このブラックホールは17年に初めて撮影された画像が、19年に公開されている。
ブラックホールは直接見ることができないため、その外側にあるガスなどから発せられる電波を観測する。18年の観測では台湾の中央研究院などが運営する「グリーンランド望遠鏡」を新たに加え、9つの望遠鏡が連携した。
得られた画像を17年時と比べると、ガスのリングの大きさは変わっていない。一方、リングの明るい部分は異なり、ブラックホールへのガスの吸い込まれ方に変化が生じたことが示唆された。これらの観測結果は理論を基にした予測と一致する。
初撮影画像ではリングが存在しないのではとする否定的な解析報告もあった。EHT日本チーム代表を務める国立天文台の本間希樹教授は「データの質が向上した観測でも再現できた」と述べ、17年に観測した結果の信頼性は十分高いとする認識を示した。
研究成果は欧州の天文学誌「アストロノミー・アンド・アストロフィジックス」に掲載された。












