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JAL、22年3月期最終赤字1770億円 オミクロンで下振れ

日本航空(JAL)は15日、2022年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が1770億円の赤字(前の期は2866億円の赤字)になったと発表した。従来予想から310億円赤字幅が拡大した。1月以降に新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染が広がり、国内線の旅客需要が想定を大きく下回った。最終赤字は9四半期連続で、厳しい経営環境が続いている。

前期の連結売上収益は前の期比42%増の6820億円、本業のもうけを示すEBIT(利払い・税引き前損益)は2390億円の赤字に修正した。前の期(3983億円の赤字)からは改善するが、従来予想と比べると売上収益で840億円、EBITで410億円の下方修正となった。売上収益は新型コロナの影響が本格化する前の20年3月期比では5割減と厳しい環境が続く。

ワクチン接種の進行などで、国内線旅客数は21年12月に19年同月比で7割を超える水準まで回復した。ただ年明け以降はオミクロン型の感染拡大を受けて各地に「まん延防止等重点措置」が適用され、1月は20年同月比で5割、2月は3割まで再び落ち込んだ。1~3月の売上収益はおよそ1835億円と、10~12月(2078億円)から落ち込んだ計算になる。

国際線旅客数は2月時点でコロナ前の1割程度と低迷が続く。世界的な航空便の減少や海上物流の混乱で需給が逼迫している国際貨物輸送は好調だが、旅客需要の下振れを補いきれなかった。燃油価格の上昇は「ヘッジ取引などにより(前期の)業績への影響は限定的」(JAL)とする。

同社は20年に約1800億円の公募増資を行い、21年末の自己資本比率は35%と世界の航空業界で高水準を保っている。21年に劣後ローンなどで3500億円を調達したため格付け上は43%に上がる。500億円弱と見込む22年1~3月期の最終赤字を考慮しても下落は小幅にとどまる見通しだ。

昨年末時点で現預金は5183億円あり、赤坂祐二社長は3月に日本経済新聞の取材で「手元流動性は十分に確保できている」と話した。

22年3月期の決算は5月6日に発表する予定。23年3月期の黒字転換を目指すとみられるが、コロナ禍が長期化する中で需要回復ペースは見通しにくい。ロシアのウクライナ侵攻などで原油価格が上昇し、欧州路線でロシア上空の迂回も強いられている。収入と費用の両面で不透明感が強い。

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