大成建設が初任給1万円引き上げ 全体でも賃上げ3.7%
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大成建設は2022年4月に入社した新入社員の初任給を、大卒は25万円、院卒は27万円と21年入社に比べて1万円引き上げる。初任給を上げるのは18年以来4年ぶりで、前年比で4%の引き上げとなる。将来の担い手不足に備え、若手の処遇を手厚くして人材確保を狙う。
全社員の賃金も、ベースアップ1.5%と定期昇給を合わせて3.7%の賃上げを実施する。賃上げは17年度以来。建設業では24年...
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。