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物流施設、人手不足強く 11月派遣時給「軽作業」最高に

物流施設で仕分けなどのスタッフの不足感が強まっている。エン・ジャパンが15日発表した11月の派遣社員の募集時平均時給は、三大都市圏(関東、東海、関西)の「軽作業」職が1231円と過去最高だった。アルバイトやパートの不足を派遣人員で賄う動きが広がった。新型コロナウイルス下での電子商取引(EC)の拡大に年末商戦の繁忙が加わり、現場の人集めが活発だ。

同社の求人サイト「エン派遣」に掲載された案件をまとめた。軽作業職の時給は前年同月比で40円(3.4%)高く、最低賃金が引き上げられた前月からも26円(2.2%)上昇した。

軽作業職には商品のピッキングや梱包といった物流センター内の業務が含まれる。年末年始は歳暮やクリスマス商戦、正月セールなどを抱える。1カ月前に採用が集中することから、11月が採用のピークになる。

これまでは休業・営業短縮を迫られた飲食業から人材が流出し、アルバイト・パートスタッフとして採用しやすい状況が続いた。ただ緊急事態宣言の解除などを受けて飲食業などの求人が増加したことで、物流は直接雇用が難しくなった。

リクルートのまとめによると、「物流作業」職のアルバイト・パート募集時平均時給(三大都市圏)は11月で1150円と前年同月比42円(3.8%)上昇した。アルバイトやパートの採用条件も引き上げているが、それでも人手を確保できない分、派遣社員の活用を広げている。

エン派遣では11月の軽作業の求人広告数も前年11月から66%増えた。20年1月比ではまだ2割減の水準だが、コロナ禍に入ってからは最多だ。エン派遣の中島純事業責任者は「求職者側の応募が活発化せず採用が決まらないことから、求人広告枠を増やしている面もある」と話す。

軽作業の派遣時給の伸びは全職種の伸びを上回る。11月の全職種の平均時給は前年同月比4円(0.2%)高い1605円。相対的に平均より時給の低いオフィスワーク系や介護、軽作業などの案件が増えたため全体を押し下げた。前月からは10円(0.6%)低い。

物流施設の運営会社や施設に入居する運送会社なども、人材確保に向けた意識を高めているようだ。物流不動産大手の日本GLP(東京・港)が千葉県流山市で開発中の大規模物流拠点には、人材派遣会社3社が事務所を構えている。物流企業の求人需要に迅速に対応する仕組みだ。同施設に入居する人材派遣会社の1社は「10月に事務所を設けて以降、入居企業などからは一定の人材需要がある」と話す。

物流施設は郊外の立地も多く、都心部とは違う人材確保の苦労もあるようだ。足元の人手確保のほか、今後も施設開発が続くのも踏まえ、人材対策が活発になるとみられる。

(野元翔平、佐藤優衣)

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