凸版印刷がベア7000円 4.3%賃上げ、過去30年で最大
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凸版印刷は15日、2023年の春季労使交渉で、基本給を一律で底上げするベースアップ(ベア)について月額7000円にすると労働組合に回答した。ベアは10年連続。定期昇給分と合わせた賃上げ率は4.3%となり、過去30年で最大となる。
23年春入社の新入社員の初任給も8000円引き上げる。大卒の初任給は22...
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。