日立系、「仮想オフィス」導入へ 在宅勤務の課題解消

日立ソリューションズ系の日立ソリューションズ・クリエイト(東京・品川)は14日、在宅勤務の課題解決に向け、自社開発中の仮想オフィスを活用した実証実験を社内で実施すると発表した。実証実験を経てシステムを改良し、10月以降、全社に導入する予定だ。
実験は同社従業員の約10%に当たる約400人を対象とし、5月10日から7月2日まで実施する。実験対象となる仮想オフィスは、米マイクロソフトのウェブ会議サービス「Microsoft Teams(チームズ)」や「Outlook(アウトルック)」との情報連携が可能な「360度パノラマビュー」と「ワークボード」という2つのシステムである。
360度パノラマビューでは、オフィスを撮影した写真を基に構成した仮想空間上のオフィスにログインし、歩き回ったり特定の人に話しかけたりできる。「連絡可能」や「取り込み中」など、Teamsのステータス情報が、仮想オフィス内における社員の顔画像の下側に表示されるため、状況を把握しやすい。顔画像をクリックすると、Teamsが起動してチャットや通話ができる仕組みだ。実証実験では、在宅勤務において公私の切り替えが可能となるかなどを検証する。
一方、ワークボードでは、部門やプロジェクトに所属する社員のOutlook上のスケジュールを一覧できる。画面の下部には、勤怠管理や旅費精算、案件管理など利用頻度が高いシステムの起動ボタンが並ぶ。実証実験では、社内システムを操作する手間やストレスの軽減につながるかなどを調べる。

(日経クロステック/日経コンピュータ 横田宏幸)
[日経クロステック 2021年4月14日掲載]
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