山崎製パン純利益49%増 21年12月期、菓子パン伸びる

山崎製パンが15日発表した2021年12月期の連結決算は、純利益が前の期比49%増の103億円だった。「ランチパック」の品ぞろえを拡充するなど菓子パンが好調だった。ベーカリー店など小売事業の時短営業に伴う助成金収入23億円を特別利益に計上した。
売上高は4%増の1兆529億円、営業利益は5%増の183億円だった。21年10月に実施した和洋菓子の価格改定で和菓子の売上高は前年比3%減となったものの、洋菓子は主力の2個入り生ケーキなどが伸長して前年比4%伸びた。子会社の不二家の洋菓子販売も好調だった。原材料高が38億円の営業減益要因となったが、増収効果で吸収した。
22年12月期から新たな収益認識基準を適用する。22年12月期の連結決算は、売上高が1兆560億円の実質増収、純利益が前の期比16%増の120億円になる見通し。22年通期では原材料コストが183億円下押し要因になる見込みで、今後の価格改定について飯島延浩社長は「吸収しきれない場合は値上げせざるを得ない」と話した。
同日、76億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。2月16日~2月28日に、自己株式を除く発行済み株式数の約2.0%にあたる420万株を上限に買い付ける。