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夫の家事、成功の秘訣

SmartTimes インディゴブルー会⻑ 柴田励司氏

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞日経産業新聞 Smart Times

テレワークになっても男性の家事分担は進んでいない。昨年発表された男女共同参画白書によると、夫婦と子供からなる世帯で男性による家事時間は1日50分とある。しかも1年前の調査と比べて1分しか増えていない。ちなみに女性は2時間29分である。東京都生活文化局が発表した「令和3年度男性の家事・育児参画状況実態調査」によると夫のテレワークがかえって妻の家事労働を増やしているのが実態だ。

会社の仕事と異なり、家事には休日がない。人が生活する限り、食事、洗濯、片付けが発生する。ワークライフバランスを「仕事と家庭のバランス」と訳す人がいるが、専業主婦のことを考えていない。私は「仕事と私生活」と訳すべきだと思っている。

家事を手伝うのは当然。ここに問題の本質がある。夫に「手伝う」という意識がある限り、この問題は解決しない。家事は女性がやるものという潜在意識に支配されている。

私自身、長らくその潜在意識にやられ「家事を手伝っている」という意識だった。仕事のプレッシャーを感じながら、不満たらたら家事をしていた。とあるきっかけにより、いくつかの家事を自分の仕事であると認識するようになってからは家事に対する意識が劇的に変わった。

自分のスケジュールの中に仕事だけでなく家事の予定も入れた。すると自分が主担当の家事をこなすために自分の時間をコントロールするようになった。

特別の事情がない中で、どうやって男性や子供の意識を変えるか。妙案がある。ジョブディスクリプションを発行するのだ。家事をブレイクダウンして、それぞれに主担当を割り振る。それを家族一人一人のジョブディスクリプションにする。この作業を夫にやってもらう。

会社でジョブディスクリプションには慣れているはずだ。このプロセスにより、夫に当事者意識が生まれる。仕上げは可視化だ。A5サイズくらいのマグネット用紙に印刷して冷蔵庫に貼っておく。冷蔵庫に貼る前にジョブディスクリプションの交付式的なことをやるとなおよい。動機づけとなる。

夫の主担当が決まったら、妻はあれこれ言わないようにする。仕事でもそうだが周りからあれこれ言われると、言われないようにやることが主眼となって本来の目的を見失う。当然ながら、担当者の当事者意識も減退する。

ただし主担当の家事がうまくできないときには、それなりの努力をしてもらう必要がある。これも仕事と同じだ。妻が経験者として指導することはあるだろう。ただし、昭和の上司みたいに細かくチェックしようとしてはいけない。

仕事人の夫の家事分担を増やすには仕事の環境を応用するのが一番だ。ぜひ試してみていただきたい。

[日経産業新聞2022年3月28日付]

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