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イオン、「100均」のキャンドゥ買収へ 割安商品を強化

2段階でTOB、総額200億円超

(更新)

イオンは14日、100円ショップ大手のキャンドゥを買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)や創業家の城戸一弥社長の資産管理会社の株式取得で、キャンドゥ株51%の取得を目指す。原材料コストや人件費が上昇するなか、キャンドゥが持つ低価格の商品開発力などを取り込む。

2段階でTOBを実施する予定で、イオンが取得する株式は51%から増える可能性がある。ただキャンドゥは東証1部の上場を維持する方針。

イオンは現在、キャンドゥの株式を保有していない。まず15日から11月24日まで37.18%を上限に1株2700円でTOBを実施する。TOB価格は14日の終値を45%上回る。筆頭株主の城戸社長と3位株主の城戸恵子氏が19.68%を応募することで合意している。

その後、11月30日~12月27日の期間で今度は1株2300円で再びTOBをする。2回目については上限と下限を定めず、全株を買い取る。2回目のTOB終了後にイオンはキャンドゥ株を13.82%保有する資産管理会社の株式を取得する。実質的に51%以上の株式を保有し、子会社化する。

51%取得した場合の投資額は約200億円超となる。2回目のTOB価格は資産管理会社が保有する株式を取得する金額に合わせて設定している。「株式市場に対する公平性を担保するため」(イオン広報)で、応募は想定していないという。ただ上限を設けていないため、TOB後に上場廃止基準に抵触する可能性があるが、売り出しなどで上場を維持する。

子会社化後もキャンドゥの城戸社長は続投する。イオンも2~3人の取締役の派遣を検討する。

キャンドゥは100円ショップの業界3位で、全国に約1140店を展開し、2020年11月期の売上高は730億円だった。人気キャラクターを使った雑貨などに強みを持ち、都心の主要駅前などに多く店舗を構える。ただ、新型コロナウイルス下での外出自粛などの影響を受け、14日には21年11月期の業績予想を下方修正。連結純利益は従来予想を1億6000万円程度下回る3億円と減益に転じる見通しだ。

イオンはキャンドゥの買収により、100円ショップに本格参入する。新型コロナ下で主力の総合スーパー(GMS)などは衣料品や住関連商品の販売苦戦が続き、新たな収益源の育成が課題となっている。イオンは過去にも100円ショップに対抗できる割安な品ぞろえの強化に取り組んできたが「ノウハウが不足し、成果を上げられなかった」(イオン幹部)。

イオンはキャンドゥを取り込むことで、同社の商品開発力を生かした低価格商品の品ぞろえの強化につなげる考えだ。キャンドゥもイオングループの店舗への出店を増やすほか、物流網を活用してコスト削減などを進める。膨大な顧客データを商品開発などに活用することも検討する。

しかし、100円ショップ業界を取り巻く環境は厳しい。プラスチックなどの原材料価格が上昇し、生産拠点の東南アジアや中国は経済成長で製造コストが膨らむ。国内でも最低賃金の引き上げなどで人件費が重荷になる。海上輸送の運賃高騰も重なり、利益率が悪化している。早期に相乗効果を上げられるかは不透明だ。

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