CCCがTポイント事業てこ入れ 傘下の中核2社を合併へ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)がTポイント事業をてこ入れするため、大がかりな組織再編に乗り出すことが日経クロステックの取材で13日までに分かった。Tポイント関連事業を手掛けるグループの中核2社を合併させる。Tポイントに関する経営資源を集約し、市場環境の変化に素早く対応できるようにする。
10月にも、Tポイントのデータを活用したマーケティング支援を手掛けるCCCマーケティング(東京・渋谷)と、Tポイント運営会社のTポイント・ジャパン(TPJ、東京・渋谷)を合併させる。TPJを存続会社とし、CCCマーケは解散する。合併会社の社名は「CCCMKホールディングス」とし、社長にはCCCで副社長兼最高執行責任者(COO)を務める高橋誉則氏が就く。電子マネー事業などを手掛けるTマネー(東京・渋谷)は、合併会社の傘下にぶら下げる形になる。
CCCマーケとTPJ、Tマネーの3社は4月に社長が交代し、新経営体制がスタートしたばかりだった。にもかかわらず、CCCがこのタイミングで大がかりな組織再編に乗り出す背景には、共通ポイント市場の競争激化がある。
共通ポイント市場はTポイントのほか、NTTドコモの「dポイント」、楽天グループの「楽天ポイント」、三菱商事やKDDIなどが出資するロイヤリティマーケティング(東京・渋谷)の「Ponta」の4陣営がしのぎを削る。ここに10月以降、新たにPayPayが参入する。既存陣営はPayPayが豊富な資金力を生かし、顧客や加盟企業を急拡大させる構図を警戒している。
(日経クロステック/日経コンピュータ 山端宏実)
[日経クロステック 2022年9月13日掲載]
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