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スズキ、インドで相次ぎ大型投資 シェア50%割れに危惧

スズキのインド子会社マルチ・スズキが1100億ルピー(約1800億円)を投じてインド北部ハリヤナ州に新工場を建設する。スズキは2021年に西部グジャラート州の工場の生産能力を増強し、同州での電気自動車(EV)専用工場新設も決めたばかり。矢継ぎ早の大型投資に踏み切る背景には、牙城とするインドでの市場シェアが韓国勢などの攻勢で5割以下に落ち込んでいることへの危機感が浮かぶ。

ハリヤナ州に建設予定の新工場は25年に稼働し、年産能力は25万台となる。スズキはハリヤナ州に2工場、グジャラート州に1工場を持ち、年産能力は225万台。今回決めた工場の新設により、インドでの生産能力を約1割引き上げる。

スズキはここ数年でインド投資を急加速している。21年4月には約500億円を投じてグジャラート州の工場に年産25万台の生産ラインを増設した。さらに22年3月には1044億ルピー(約1700億円)をかけて同工場の周辺にEVと電池の工場を26年までに稼働させる計画を発表。政府主導でEVシフトを急ぐインドでの現地供給体制を整える。

スズキは1982年にインドの国営企業マルチ・ウドヨグ(現マルチ・スズキ・インディア)に出資し、四輪車の生産を開始。長期間にわたって、インドの乗用車市場でシェア首位の座を維持してきた。

だが近年では韓国の現代自動車(グループの起亜自動車含む)などがインドで人気の高まっている多目的スポーツ車(SUV)などで猛追し、EVでも存在感を高めている。スズキの22年3月期の市場シェアは43%と、2年連続でスズキが「防衛ライン」とする5割を割り込んだ。

スズキは2010年代以降、販売低迷を理由に中国と米国から相次いで撤退した。インド市場への依存度は高まっており、全社の販売台数に占めるインドの割合は10年前の4割から、22年3月期には5割まで上昇した。それだけに牙城であるインドでのシェア低下への危機感は強い。主力である小型車に加え、SUVの車種拡大やEV投入など、全方位で現地需要を取り込む戦略でインド市場での地位の死守を狙う。

(白井咲貴、ムンバイ=花田亮輔)

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