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TOTO、デザイン重視の壁掛けトイレ ドイツの見本市で

TOTOはドイツのフランクフルトで13日から開かれている衛生陶器などの国際見本市「ISH」に出展した。最上位の便器ブランド「ネオレスト」シリーズから、欧州で主流になっているデザイン性が高い壁掛けタイプの新作「NEOREST WX」を参考品として披露した。

NEOREST WXは給水ホースやタンクなどを壁に埋め込み、フタを四角い形にするなどコンパクトなデザインに仕上げた。ホテルや美術館での採用も想定し、高級感のある壁や床と調和するようにした。インテリア性を求める富裕層の需要を見込む。発売時期や販売金額などは未定。

ISHは17日まで開催される。リアルで開催されるのは4年ぶり。水回りメーカーに加え、冷暖房設備や空調機器など約2500社が出展した。サステナビリティー(持続可能性)がテーマで、風力や太陽光発電など再生可能エネルギー関連の事業者も多く参加した。

TOTOは2009年から8回目の出展となる。初めて会場入り口のメインブースに単独出展した。海外住設事業を担当する田村信也取締役常務執行役員は「歴史ある欧州のトップブランドと同じブースに出展するのが目標だった」と話す。

ブースでは衛生陶器やバスルーム、水栓金具など約400点を展示した。緑豊かな木々を配置したほか、鳥のさえずりなどの環境音を流すなど、来場者がリラックスできる空間づくりにこだわった。環境に配慮した企業イメージを訴求するため、国内工場などで進める環境負荷低減の取り組みを伝えるコーナーも設けた。

TOTOは08年に欧州の事業拠点をドイツに設立した。ロンドンやパリの高級ホテルや美術館を中心に、TOTOの水回り商品を採用する事例も増えているという。田村氏は「建物のデザイン性に優れた著名物件が多い欧州で実績を積み上げることは、他のエリアへの販促にもつながる」と説明する。

独グローエやスイスのゲベリットをはじめ、欧州ブランドはM&A(合併・買収)などを通じて世界中に販売網を築いており、一般消費者の認知度も高い。欧州市場で機能やデザイン性を磨いて企業価値を高め、成長市場に位置づけるアジアや米国など主力市場でも販売シェアを高めたい考え。

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