物価高で中古品に追い風 ブックオフGHDの純利益2.8倍

ブックオフグループホールディングス(GHD)が13日発表した2022年6~8月期の連結決算は、純利益が前年同期の2.8倍の6億5100万円だった。物価高の影響で新製品の価格水準が上昇する中、スマートフォンや衣料品など中古品の販売が大きく伸びた。生活防衛意識の高まりが中古品市場に追い風となっている。
売上高は12%増の237億円、営業利益は3.8倍の5億5100万円だった。品目別の売り上げで伸びが目立ったのが、家電・携帯電話と衣料品。それぞれ2割程度伸びた。ゲームやDVDなどソフトメディア類、スポーツ・アウトドア用品、ブランド品も前年同期の実績を上回った。
「ポケモンカード」を筆頭に高まるトレカ人気も追い風だった。一部店舗に対戦スペースを設けるなど売り場を拡充したことが奏功し、「トレーディング・ホビー」の販売が43%伸びた。新型コロナウイルス禍による巣ごもりを経てアニメ人気が高まったことで、フィギュアの需要も伸びた。
ブックオフGHDは「生活防衛の手段として中古品を求める動きがみられた」と分析する。6~8月期ベースで、前年同期まで減少傾向が続いていた衣料品販売が6~8月期に増収に転じた背景について「ファストファッションの価格が上昇する中、中古衣料が支持されている」とみる。
23年5月期の連結業績予想は据え置いた。売上高は前期比4%増の950億円、純利益は横ばいの14億5000万円になる見通し。
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