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「NFT」熱狂、スタートアップ投資額60倍以上に

CBINSIGHTS
ブロックチェーンを活用し唯一無二のデジタル資産と証明できる非代替性トークン(NFT)がブームを迎えた。画像や音声、動画などのNFT販売などを手掛ける世界のスタートアップへの投資額が急増している。2021年の1月から9月までの資金調達額は21億ドル(約2400億円)で、20年通年と比較して約66倍に達した。地域別では21年7月から9月の調達額のうち欧州と米国のスタートアップが8割近くを占める。今後は日本でも投資が過熱しそうだ。

2021年は紛れもなく「NFT」の1年だった。

NFT作品とは、ブロックチェーン技術を使って唯一無二の本物だと証明された画像や歌、動画、ツイートなどのデジタル資産やバーチャルグッズを指す。21年3月にはクリスティーズによる初のNFT作品のオークションで、デジタルアーティスト、ビープル(Beeple)の作品「エブリデイズ:最初の5000日」が6900万ドルで落札された。これを機にこの分野への注目が一気に高まった。

日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米CBインサイツ(ニューヨーク)と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週2回掲載しています。

10月には米ラーバ・ラブズ(Larva Labs)がプロデュースした「クリプトパンクス」と呼ばれる8ビット風デジタルアート作品が5億3200万ドルの驚異的な価格で落札されるなど、高値で売れるNFTが相次いだ。これによりNFTへの注目がさらに高まり、資金も流入したため、NFTの制作や取引、販売を手掛けるスタートアップへの投資は金額、件数ともに過去最高を記録した。

21年1~9月期のNFTへの投資額は20年通年から6523%も増え、21億ドルに達した。投資件数は104件と同15件から593%増えた。

巨額の資金が流入したことで成長の波が起こり、NFT業界に新たな節目やトレンドをもたらしている。この記事ではNFT業界の未来の土台となるこうしたトレンドの一部を取り上げる。

・21年7~9月期のNFTスタートアップへの投資額は過去最高に達した。投資額全体の77%を欧米企業が占めた。

・アーリーステージのスタートアップへの投資が大半を占めた。21年1~9月期のシード・エンジェルとシリーズAのラウンドへの投資件数は全体の91%に上った。

・1回のラウンドでの平均調達額は前年比450%増えた。

四半期ごとのNFT企業の調達額と調達件数、過去最高を記録

21年7~9月期のNFTスタートアップによる資金調達額は過去最高の13億ドルに上り、前の期比では329%増、前年同期比では7919%も増えた。調達件数も46件と過去最高を記録し、前の期の43件、前年同期の3件から増加した。

欧米のNFTスタートアップの調達額が急増したことが寄与した。欧州のスタートアップによる調達額は計6億8800万ドル、米国のスタートアップは計3億600万ドルに達し、欧米だけで21年7~9月期のNFT調達額全体の77%を占めた。

欧州では、NFTトレーディングカードを使ったサッカーゲームを手掛ける仏ソラーレ(Sorare)が21年9月のシリーズBで6億8000万ドルを調達し、欧州の調達額のほぼ全てを占めた。米国の調達額トップはNFT取引市場のオープンシー(OpenSea)(シリーズB、1億ドル)で、2位はNFT体験プラットフォームのリカー(RECUR)(シリーズA、5000万ドル)だった。

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