Meiji Seikaファルマ、コロナワクチンの最終治験を開始
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明治ホールディングス(HD)傘下のMeiji Seikaファルマは13日、新型コロナウイルスワクチン「ARCT-154」の最終段階の臨床試験(治験)を国内で始めたと発表した。米バイオ企業アークトゥルス・セラピューティクスが開発したメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの国内の製造販売を目指す。2023年春にも承認申請する予定だ。
治験は既存のmRNAワクチンを3カ月以上前に3回打った18歳以上の780人を対象に、4回目にARCT-154と米ファイザー製を追加接種した人の安全性や免疫反応を引き起こす能力を比べる。実施期間は24年4月までを見込むが、治験途中の中間解析のデータで23年春にも承認申請する計画だ。アークトゥルスはすでにベトナムで緊急使用許可を申請している。
医薬品の受託製造を担うアルカリス(千葉県柏市)が建設中の福島県南相馬市の工場で生産する。23年8月に稼働予定で、年間最大2400万回分を生産できるという。現在のワクチンは従来型ウイルスをもとに開発しており、オミクロン型に対応した成分を含むワクチンの開発は未定という。
同じく明治HD傘下のKMバイオロジクス(熊本市)も、23年4~6月にウイルスの毒性をなくした成分で作る「不活化」と呼ぶタイプの新型コロナワクチンを承認申請する予定だ。
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