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「藻」の産業創出へ、企業と事業立ち上げ ちとせバイオ

シンガポールに拠点を置くちとせバイオエボリューションは13日、藻類の産業を構築するためENEOSなどと連携するプロジェクトを開始したと発表した。各企業と共同研究を実施し、藻類の大規模培養やジェット燃料などの製品化を目指す。研究を通じたジョイントベンチャーなどの設立を想定する。2025年までに10社以上の創出を目標とする。

プロジェクト名は「MATSURI(マツリ)」で、4月に開始した。ちとせバイオに出資しているENEOSや三井化学に加え、日本精化花王ホンダなどの企業と、新潟県長岡市などの自治体の合計20機関が参加した。各社は藻類を活用した事業創出に向け、ちとせバイオなどと共同で研究する。企業は運営費用として年間最大450万円を支払う。21年度中に100の参加機関を目指し誘致をすすめる。

共同研究で取得する特許などの知的財産は、ちとせバイオと会員企業が共同で保有することを想定する。事業を立ち上げる際には、ちとせバイオと企業のジョイントベンチャーなどの設立を想定しているという。ちとせバイオは出資を通じて経営に参画する。

ちとせバイオの藤田朋宏最高経営責任者(CEO)は「これまで約10年間は研究開発をしてきたが、最終製品をつくる企業も含めて産業自体を創出する必要がある」と話す。21年にマレーシアを中心に培養する5ヘクタール規模の藻類を、25年には2000ヘクタール規模に拡大する狙いだ。同年にはプロジェクトを通じて藻類由来の製品を販売したい考え。

13日にオンラインで開催された記者会見に出席した、三井化学の松尾英喜副社長は「(プロジェクトを通じて)自社製品や技術の藻類産業への応用を検討したい」と話した。藻類由来の燃料や衣類などの製品は、化石燃料を使用した製品と比較して二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないとされている。各企業にとってはプロジェクトへの参加を通じて環境対応の事業につなげる狙いもある。

ちとせバイオは藻類に加えて、発酵生産や医療用細胞の研究などを手掛ける。グループ社員数は200人程度で、2割にあたる約40人が博士号を保持している。企業などからの受注で研究事業を展開しており「研究開発業は黒字」(藤田CEO)だとして、研究を通じて得られた知見や資金を産業創出につなげる。これまで藻を使った健康食品のタベルモ(東京・千代田)などを設立してきた。

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