富士フイルム、アルツハイマー進行をAIで予測
富士フイルムは13日、軽度認知障害(MCI)の患者の症状がアルツハイマー病に進行するかどうかを予測する技術を開発したと発表した。人工知能(AI)が患者の脳の画像を解析し、最大88%の精度で進行を予測する。アルツハイマー病向けの新薬開発の臨床試験(治験)で活用を目指す。
国立精神・神経医療研究センターと共同で開発した。富士フイルムの画像認識技術を応用し、MCI患者の磁気共鳴画像装置(MRI)画像から脳の海馬の大きさや形状などの情報を解析する。2年以内にアルツハイマー病に進行するかどうかをAIが予測する。人種を問わずに予測精度を保てることを確認した。
MCIはアルツハイマー病に進行する場合と、移行せずに症状が続く場合がある。アルツハイマーの新薬開発で、症状が進行しない患者が治験に多く参加すると、薬の有効性が証明しにくかった。同社は今回の技術を、治験対象の患者の絞り込みに活用できると期待する。
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