/

オムロン、家庭向け直流リレー発売 EVや太陽光対応

日経クロ��ステック

オムロンは家庭用蓄電システムへの組み込みを想定した電気回路を制御する直流リレー(継電器)「G9KB」を11日に発売した。住宅での太陽光発電や電気自動車(EV)の普及に伴い、家庭で電気をためる需要が増えるのに合わせて開発した。

3次元(3D)シミュレーションを利用して部品配置や構造を工夫し、使用時の電圧と電流を高めたり極性をなくしたりして利用しやすくするとともに、非常時に大電流を安全に遮断できるようにした。

住宅の屋内配線の電圧は通常は150ボルト(V)以内と決められているが、太陽光発電モジュールに接続する場合は450V以下と高くでき、「さらに電圧が高くなるトレンドがある」(オムロン)として定格電圧・電流をDC600V・50アンペア(A)とした。

従来のリレー製品は定格電圧が400V程度のものが多く、600Vで充放電するシステムに組み込むには2個を直列にして使う必要があるが、新製品は1個で済む。さらに、従来の直流用リレーの多くは極性があり、整流器と組み合わせて上り用と下り用を別に用意する必要があったが、新製品は1個で兼用できる。すなわちリレー4個を1個に集約でき、その分のスペースと、リレー内のコイルが消費する電力を減らせるとしている。

大きな直流電流をスイッチで遮断する際、接点がわずかに開いたところで空気を通して電流が流れるアーク放電が生じて、継続すると接点表面が溶けて損傷する恐れがある。リレーの場合はアーク放電による損傷を防ぐため、接点の近くに永久磁石を置いて磁場をつくっておき、放電によって生じたアークをローレンツ力によって移動させ、早期にアークを伸ばして切断する仕組みになっている。

電流の向きが逆だとアークの移動も逆方向になり、通常のリレーではアークが逆に移動すると電流をスムーズに遮断できないことから、使用時の電流の向きが決まってしまう(極性がある)。

しかし家庭用蓄電システムは、太陽光発電などで充電する場合と、家庭内の家電製品などを利用する場合とでは電流の向きが逆になり、非常事態で大電流が生じた場合などは電流の向きにかかわらず安全に遮断できる必要がある。新製品では詳細は明らかにしないが、大阪大学と共同で開発した3Dシミュレーションにより磁石や接点の配置などを工夫し、2通りのアークの移動に適応させた。

新製品により、2024年度までの累計で4億円の売り上げを目指す。

(日経クロステック/日経ものづくり 木崎健太郎)

[日経クロステック 2022年5月12日掲載]

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

企業:

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン