伊藤忠、外為どっとコムを持ち分法に 129億円で株取得

伊藤忠商事は13日、外国為替証拠金(FX)大手の外為どっとコム(東京・港)の株式40.19%を取得し、持ち分法適用会社にすると発表した。取得額は129億円。資産運用に関する需要の広がりをうけ、FX取引が伸びている。伊藤忠は出資を通じて個人向けの金融ビジネスを強化する。
外為どっとコムの第2位株主である投資会社の沢田ホールディングスから、保有する全株式を取得することで合意した。外為どっとコムは証拠金を元手にするFX取引を個人向けに展開する事業者で、口座開設数は50万程度。長期的な運用ができる積み立て型のサービスや、FX関連の情報発信に力を入れている。
FXはアプリでの取引が浸透しているほか、少額から始められる資産運用の一つとして若者を中心に取引量が増えている。伊藤忠は傘下の金融サービスと外為どっとコムとの間で相互に顧客基盤を活用して事業拡大を狙う。
伊藤忠はクレジットカード事業や給与前払いアプリ、金融教育サービスなどをグループ会社に抱え、個人向けの金融事業を強化している。FXアプリの利用者向けに他の金融商品を販売するほか、展開中の金融サービスでFX取引を紹介することを想定する。資産状況に応じた投資など、消費者目線の金融サービスの開発をすすめる。
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