三菱地所の22年3月期、純利益14%増 新規ビル効果で
三菱地所が12日発表した2022年3月期の連結決算は、純利益が前の期比14%増の1551億円と過去最高だった。東京駅前に開業した大型オフィスビルの効果があったほか、国内外で投資家向けの物件売却が増えた。年間配当は36円と前の期から5円増やす。
売上高は前の期比12%増の1兆3494億円と2年ぶりに過去最高を更新した。オフィスビル賃貸事業がけん引した。21年7月に東京駅前で開業した地上40階建ての「常盤橋タワー」の入居率はほぼ100%で稼働する。投資家向けの物件売却も利益面を押し上げた。オフィスビルや物流施設を売却した。
23年3月期の純利益は前期比6%増の1650億円を見込む。引き渡す戸数が減り国内分譲マンションなどの住宅事業は減収減益になる半面、海外での物件売却などが伸びる。年間配当は38円を予定する。
梅田直樹執行役常務は「今期もオフィス賃貸は底堅く推移する見通しだが、様々な事業で利益を出せるポートフォリオになりつつある」と語った。