JR、年末年始の指定席予約16%増 18年度比では25%減

JR旅客6社は16日、年末年始期間(28日~2023年1月5日)の新幹線・在来線の指定席の予約席数が15日時点で前年度比16%増の283万席だったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大前の2018年度比では25%減の水準だった。足元では感染「第8波」の懸念がくすぶる一方、今夏に比べて影響は限定的とみられる。
6社合計の新幹線の予約席数は前年度比15%増の232万席、在来線は同19%増の51万席だった。年末年始は政府の観光促進策「全国旅行支援」の制度適用がないものの、外出機運の高まりを追い風に各社の予約状況は堅調に推移している。混雑のピークは下りが29~30日、上りは1月3日となる見込みだ。

JR東日本の予約席数は同14%増の106万席。東北新幹線は同9%増の38万5000席、上越新幹線は同15%増の15万席だった。ピーク日は各方面とも日中の時間帯がすでに満席となっている列車も多いという。
JR東海の新幹線は同17%増の130万席だった。JR西日本では山陽新幹線が同13%増の68万2100席、北陸新幹線は同13%増の13万9500席。9月に西九州新幹線が開業したJR九州も同29%増の17万7000席だった。
足元の新規感染者数は増加傾向だが、過去の感染拡大時に比べると移動自粛の影響は少ない。本州3社(JR東、JR西、JR東海)の予約席数は各社ともコロナ前の18年度比2~3割減の水準。第7波と重なった今夏のお盆期間は同約4割減に落ち込んでいた。