UBE、温暖化ガス削減目標を上方修正 30年度までに半分に
UBE(旧宇部興産)はこのほど、2030年度までに温暖化ガス排出量を13年度比で50%削減すると発表した。従来目標(17%)から大きく引き上げる。温暖化ガスの排出量が多いセメント事業を分社化した影響が大きいが、工場設備の更新時に電力消費量の少ない機械を導入するほか、生産過程で自然エネルギーでつくられた電力の利用も進める。
同社はリチウムイオン電池の材料や自動車の軽量化につながる部材などを展開する。環境負荷低減につながる製品や技術の連結売上高比率を30年度までに60%以上にする。20年度時点の割合は41%で、電気自動車(EV)関連素材やプラスチック素材の再生技術の開発を進めることで達成を目指す。
同社は21年4月、30年度までに温暖化ガス排出量を13年度比で17%削減、化学分野では20%削減の目標を発表していた。製造工程で大量の石炭を燃やすセメント事業をUBE三菱セメントに移管したこともあり、従来目標を見直した。