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iPhone値下げは難しく スマホ価格、代理店が自由に

ドコモなど携帯通信3社、公取委の指導に対応

(更新)
携帯3社は公取委の指摘に対応し、端末価格を代理店が自由に決められるようにした

NTTドコモなど携帯通信大手3社は13日、販売代理店がスマートフォンなどの端末価格を自由に設定できるようにすると発表した。代理店の販売価格を拘束しているとして、公正取引委員会の指導を受けたことに対応した。仕組み上は代理店が値下げしやすくなるが、端末販売は利幅が薄く、米アップルの「iPhone」など人気スマホの店頭価格を下げるのは難しそうだ。

ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社がそれぞれ「(販売店に)端末販売価格を自由に設定できる旨を周知する」などと発表し、販売店による端末価格の自由な値付けを妨げないと表明した。

公取委は携帯通信大手が販売店に対し、実質的に価格介入してきたことを問題視してきた。オンラインで消費者に直販している価格と同じ卸値で販売店にスマホを売り、その卸値で店頭で売るように要請するなどしてきたという。オンラインと店頭で価格差が生じないようにするためだ。

今回、ドコモは自社オンラインの直販価格より安い値段で販売店に卸すと発表した。KDDIとソフトバンクも追随する可能性があり、消費者は今までより安い価格で端末を買える余地が出てくる。だが、米アップルの「iPhone」など人気端末の価格が下がるかは不透明だ。

そもそも端末販売の利幅が小さいためだ。アップルなどのメーカーは端末の希望小売価格を決め、この価格に沿った値段で携帯通信大手に卸している。携帯通信大手はこれに利幅を乗せた価格でみずからオンラインで売ったり、販売店に卸しているとされる。販売店の利幅は価格10万円超の高額機種でも「1000~2000円程度」(販売店幹部)。今後、携帯通信大手から販売代理店への卸値が下がっても、販売店が大幅に値下げするのは難しい構造だ。

また新型iPhoneなどは店頭での人気も高いため、代理店からすれば、積極的に値下げに踏み切る理由はない。

公取委が今回、携帯通信大手と販売店の商習慣にメスを入れたのは、携帯業界の競争を促進させるためだ。公取委の菅久修一事務総長は13日の記者会見で、携帯通信3社の取り組みについて「評価できる」と話した。

携帯端末の店頭価格が今後下がる可能性については「事業者間の競争がきちんと行われる環境を整備する。環境整備を進めて、実質的な意味で消費者にとってお手ごろな価格になることを期待している」と述べるにとどめた。

新型iPhoneの値下げは難しそうだ=ロイター

携帯通信3社は今回、端末価格関連とは別に、公取委が改善を求めていた点についても現状の進捗を公表した。KDDIとソフトバンクは、高額な大容量プランの契約獲得を優遇する代理店向けの評価制度を撤廃したと発表した。有利な残価で利用済み端末を引き取る端末購入サポートプログラムは、新機種への買い替えが条件だったが、これを撤廃した。いずれも、顧客の囲い込みにつながり、事業者間の競争を阻害していると公取委から判断されていた。

ここ数年、携帯通信の料金値下げを要請し、市場の競争を促す政権の一連の政策により、通信会社が敷いてきた制度の多くが変わった。公取委の指導以外でも総務省などが競争環境の整備に動き、消費者が他社の料金プランへ乗り換える際の手数料は撤廃された。

携帯料金の引き下げも進んだが、現状、消費者のプラン乗り換えなどの動きは途上だ。大手3社が今春から始めたオンライン契約専用の割安プランの契約数は7月時点で330万件程度と全体の契約数の2%程度にとどまる。「ネットになれていない消費者や高齢者には(割安プランが)広がっていない」(MM総研の横田英明研究部長)との声がある。

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