工作機械受注、9月4%増 米国の大型展示会が効果

日本工作機械工業会(日工会)が12日に発表した9月の工作機械受注額(速報値)は前年同月比4.3%増の1508億円だった。前年比プラスは23カ月連続。半導体や航空機などの先端産業用に高精度な加工をしたり、複数工程を1台で担ったりする機械の需要が増している。
外需は13.1%増の984億円だった。米最大の工作機械の展示会「IMTS」が9月中旬にシカゴで開かれ、生産効率の改善につながる機械の受注につながった。
業界大手のオークマは海外受注が42%増の100億円となり、単月で過去最高を更新した。同社の担当者は「IMTSで航空機や半導体を中心に受注が入った。中国でも電気自動車(EV)関連で大型受注が入っている」と説明する。
内需は9%減の524億円だった。半導体向けは堅調なものの、「自動車減産の影響が長引いている」(ツガミの担当者)との指摘が出ている。新型コロナウイルス禍を受けた補助金による受注押し上げ効果が薄れてきている面もある。