すかいらーくの22年12月期、光熱費増で営業赤字

すかいらーくホールディングスは12日、2022年12月期の連結営業損益(国際会計基準)が60億円の赤字(前の期は182億円の黒字)になったと発表した。5億円の黒字を見込んでいた従来予想から一転して赤字となる。水道光熱費の上昇など各種コスト増が響いた。同日、未定としていた22年12月期の配当予想は無配とすることも発表した。
売上高にあたる売上収益は前の期比15%増の3040億円と80億円下方修正した。通期の既存店売上高は新型コロナウイルス下前の19年比で18.7%減だった。物価高騰の影響もあり、消費者が外食を控える傾向が続いているため。
生活様式の変化で夜間の客足の戻りも鈍い。自家用車で訪れる消費者の割合が高い郊外店舗も苦戦した。すかいらーくはガソリン価格の高騰で自家用車の利用を手控える動きがあったためとみている。
最終損益は65億円の赤字(前の期は87億円の黒字)と45億円下方修正した。水道光熱費の上昇や原材料価格の高騰などが響いた。食材原価、人件費、水道光熱費の減益影響分は期初は通期で77億円を見込んでいたが、昨年11月には107億円に修正した。
コストが今後も増えることをみこし、計画より多くの店舗減損損失を計上した。前の期に営業時間の短縮に伴う協力金などを多く計上した反動も響いた。
業績の下方修正をうけて22年12月期末の配当予想は無配とした。同社は「財務の健全性維持の観点から無配とするが、復配に向けて業績の回復にまい進する」と語る。