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核酸医薬、脳内に効率よく届ける技術 医科歯科大・武田

東京医科歯科大学の横田隆徳教授と永田哲也プロジェクト准教授らは武田薬品工業などと共同で、病気に関わる遺伝子に直接作用する「核酸医薬」を脳内に効率よく届ける技術を開発した。マウスの実験で脳内の遺伝子の働きを7割以上抑える効果を確認した。

アルツハイマー病やALS(筋萎縮性側索硬化症)といった神経変性疾患やてんかん、脳梗塞など幅広い臨床応用が可能とみている。複数の大手製薬企業と共同研究を進めており、1~2年後の臨床試験(治験)開始を目指す。

共同研究には核酸医薬大手の米アイオニス・ファーマシューティカルズも参加し、成果は科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー電子版に12日掲載された。

核酸医薬は低分子薬、抗体医薬に続く第3の医薬品と呼ばれ、この2~3年で急速に実用化が進んでいる。病気に関わる遺伝子を直接標的にして働きを抑えることができるが、脳の血管には異物の侵入を防ぐ「血液脳関門」があり、核酸を脳内に届けることは難しかった。背骨の中の脊髄への注射は負担が大きく、できない患者もいる。

核酸医薬は1本鎖のDNAか2本鎖のRNAを使うものが一般的だが、横田教授らはDNAとRNAの断片が相補的に結合した「ヘテロ核酸」と呼ぶ独自技術を改良した。ヘテロ核酸のRNAのほうの端に脂質の一種であるコレステロールを付けておくと、血液脳関門を通過し、脳内の細胞に効率よく核酸が届くことを発見した。

マウスの実験では大脳皮質や小脳、海馬などで特定の遺伝子の働きを7~9割抑制できた。神経細胞だけでなく、周りにある「アストロサイト」や「ミクログリア」という細胞でも効果を確認した。

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