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SMC、純利益最高に 部品不足しのぐ「高在庫・短納期」

半導体やEV向けがけん引

SMCは12日、2022年3月期の連結純利益が前期比34%増の1630億円になる見通しだと発表した。従来予想を130億円上回り最高益だ。半導体関連など設備の自動化需要が旺盛で、モノを押す・つかむなどの動作に使う空気圧機器が伸びる。同業他社では半導体不足の影響が出ているが、同社は原材料を含む在庫を多く持つ戦略などを通じて影響を相対的に抑えられている。

売上高予想は27%増の7000億円と200億円上方修正した。半導体投資の活発化に加え、電気自動車(EV)への移行、食品・医療機器の生産自動化も追い風だ。

地域別では中華圏が好調で21年4~9月期は約6割の増収だ。太田昌宏取締役は12日の電話会見で「国産化を進める半導体やEVバッテリー関連などの引き合いは下期も強いだろう」と話す。北米や欧州はそれぞれ4割強の増収だった。

需要回復が顕著な工場自動化(FA)機器業界だが、部品不足の影響からファナックダイフクは今期の業績予想を下方修正した。

ただSMCは少し事情が異なる。豊富な在庫と短納期戦略が奏功しているためだ。同社は70万種類以上にのぼる製品の大半を3日程度で届けることを強みにしており、このために常に高水準な在庫を抱えている。

例えば、3月末の原材料を含む在庫は前期売上高の5.4カ月分と、3~4カ月が中心の他の機械大手より多い。SMCは在庫の中の原材料及び貯蔵品が46%と約半分を占め、材料としての保有分も多い。在庫は9月末で4.3カ月分だが、在庫の金額自体は高水準を維持している。

こうした強みをいかし、20年2月の新型コロナウイルスが中国でまん延した際でも、速く安定的な供給につなげている。

そもそも他社の産業用ロボットや電動シリンダーなどと比べて、空気圧機器に使われる電子部材が少ないこともプラスに働いた。また、アルミ部品用に射出成型の設備を整備するなど内製化を進めており、下期分も「計画通りきっちり作れる」(太田取締役)という。

今期の想定為替レートは1ドル=109円と据え置いたが、実勢は円安方向で推移しており業績の上振れ要因になる。本業の順調さも踏まえ、市場では業績の一段の上振れを期待する声もある。

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