都心オフィス空室率、21年12月は6.33% 2カ月連続低下
オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京・中央)が13日発表した2021年12月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は6.33%と、21年11月に比べ0.02ポイント下がった。空室率の低下は2カ月連続。新型コロナウイルス拡大前より割安な賃料を背景に移転需要が出るなど、悪化していたオフィス需要に落ち着きが見え始めた。

地区別では千代田区が11月比0.2ポイント低い4.58%。中小規模の成約が多くみられた。新宿区も6.04%と0.09ポイント下がった。中央、港、渋谷の3区は空室率が上がったものの上昇幅は比較的小さく、5区全体では空室率は下がった。
平均募集賃料は3.3平方メートルあたり2万596円と11月に比べ90円(0.44%)下がった。下落は17カ月連続。コロナ前より賃料が割安になり、オフィス環境を改善したい企業の需要が空室率を押し下げた。ただ、新築ビルが竣工する22年下期以降は古いビルからの退去が増え、空室率の上昇が再び顕著になる可能性がある。
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