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第一三共、コロナワクチン年内に大規模治験

塩野義は最大年6000万人分供給体制

新型コロナウイルス向けワクチンの国内開発が進み始めた。第一三共は2021年秋にも最終段階の臨床試験(治験)を始める。22年中の実用化を目指しており、一般的な新薬開発時よりも対象人数を絞ることを検討する。塩野義製薬も従来計画より少量の投与で効果が期待できるかを治験で確認する計画で、実現すれば最大年6000万人分を供給できる体制が整う。

第一三共が開発中のワクチンは米ファイザーや米モデルナ製と同じ「メッセンジャーRNA(mRNA)」を使ったタイプ。今年3月から安全性などを確認する初期の治験を150人程度で進めている。最終段階の治験は数千人規模で実施する見込み。

治験の詳細は厚生労働省と協議中だが、すでに国内で普及するファイザーやモデルナ製と比べて有効性に遜色がないかを明らかにする「非劣性試験」を採用する見通し。従来の医薬品の治験とは異なり、偽の薬を投与する必要がない。国内外の感染拡大に収束のメドが立たないなか、既存ワクチンがありながら偽薬をうつという倫理的な問題が解消され、治験参加者を集めやすいなどのメリットがある。

生産は子会社の第一三共バイオテック(埼玉県北本市)が担う。22年3月までにワクチンを生産する体制を整える。生産能力は治験の結果などから判断する。

塩野義製薬は20年12月に国内で治験を始めている。国が新薬開発で設けた特例の「条件付き早期承認制度」が適用されれば、21年内の実用化も可能とみる。現在、岐阜県内の工場を増強中だ。

今後、第2段階の治験で当初計画より少量で有効であるかを確認する見込みで、実証されれば供給能力は当初計画の2倍に相当する最大年6000万人分となる。並行して、東南アジアなどでも大規模な最終段階の治験に向けた準備を進めている。

新型コロナワクチンは海外製薬会社の開発が先行しており、国内でファイザー製は2月に、モデルナ製は5月に厚労省から承認された。一方で国内勢で実用化した例はまだなく、政府はワクチンの研究開発体制を支援する方針を打ち出している。

明治ホールディングス傘下のKMバイオロジクス(熊本市)も現在治験を実施中で、22年夏ごろにも厚労省へ承認申請する方針だ。22年春までに6カ月間で3500万回分を生産する体制を整える。アンジェスも治験を進めている。

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