ミネベアミツミの23年3月期、純利益10%増 軸受け好調
ミネベアミツミは11日、2023年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比10%増の760億円になる見通しだと発表した。2期連続で最高となる。中国で新型コロナウイルス拡大の影響を受けるものの、データセンター向けの小型軸受け(ベアリング)や半導体などが好調を維持する。年度後半には航空機向け部品も需要の回復を見込む。
売上高は7%増の1兆2000億円、営業利益は11%増の1020億円となる見通しだ。スマートフォンのカメラ部品や車載用モーターも需要が拡大する。ただ中国ではロックダウン(都市封鎖)による影響で4月からベアリングなどの上海工場が停止しており、22年4~9月期は8%の営業減益を見込む。
貝沼由久会長兼社長は同日の決算説明会で上海工場について、「6月には生産が戻るとみており、挽回生産が重要になる」と語った。高騰する原材料価格や物流費については、価格転嫁を進める方針を示した。貝沼社長は「営業利益1000億円を達成した場合、年間配当は40円程度(前期は36円)を目指す」と説明した。
同日発表した22年3月期の連結決算は売上高が前の期比14%増の1兆1241億円、純利益は78%増の689億円だった。売上高は初めて1兆円を超えた。