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東電、柏崎刈羽原発の工事未完了 新たに72カ所発覚

東京電力ホールディングスは10日、再稼働をめざす新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の不祥事を巡り、新たに72カ所で工事の未完了が発覚したと発表した。床や壁を貫く配管に対して火災の炎や熱が伝わらないように防護する処理に不備があった。柏崎刈羽原発は相次ぐ不祥事で地元などの反発が強まっており、再稼働がさらに遅れる可能性がある。

配管が壁や床を貫く約8000カ所のうち72カ所で火災の対策工事の未完了が発覚した。すでに発覚している未完了の工事と合わせて同様の不備は76カ所に増えた。防護区画を複数回変更する中、工事対象の特定や仕様の確認に漏れがあった。東電は図面の擦り合わせなどメーカーとの連携不足も原因に挙げた。

東電は1月、柏崎刈羽原発7号機で安全対策工事が完了したと発表した。だが直後に工事の未完了が発覚し、他の部分に問題がないか確認するために総点検をしている。新たな工事の不備は総点検の中で見つかった。火災防護以外の不備を加えると、工事の未完了は合計で89カ所にのぼる。

柏崎刈羽原発では核物質防護設備の機能の一部喪失やIDの不正使用も明らかになっている。原子力規制委員会は東電に対し、9月下旬までに原因分析や改善計画を報告するように通知している。東電は当初2021年度中の再稼働をめざしていたが、実現する可能性は極めて低い。

東電は21年3月期の経常利益が前の期比28%減の1898億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大で電力需要が縮小したほか、16年の電力小売り自由化で新電力が参入したことで競争も激しい。東電は20年度に策定予定だった事業再建計画も公表できていない。柏崎刈羽原発の再稼働の遅れは東電の経営再建にも打撃になる。

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