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アクセリード、mRNAワクチン工場25年設立 500億円

創薬支援のアクセリード(東京・港)は12日、新型コロナウイルス向けワクチンなどを製造する新工場の建設を始めた。総額500億円を投じ、「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」の一貫生産工場を2025年にも設立する。次世代技術とされたmRNAワクチンは新型コロナを機に実用化段階に入ったが、国内で大量製造できる工場はまだない。新工場を通じて新型の医薬品を安定供給できる体制を整える。

アクセリードと米バイオ企業アークトゥルス・セラピューティクスが共同で出資するアルカリス(千葉県柏市)を通じ、福島県南相馬市にワクチン工場の建設を始めた。23年春に原材料にあたる原薬の生産棟を立ち上げ、年10億人分のワクチンに相当する原薬の製造体制を整える。25年末にも製剤化を担う生産棟を建設する予定。

まずはアークトゥルスが開発中のコロナ向けmRNAワクチンの生産を予定する。すでに海外で2万人規模の最終段階の臨床試験(治験)を終えている。有効性などのデータは明らかにしていないが、3月中にも緊急使用許可を申請済みのベトナムで可否が明らかになる見込み。今後、欧米や日本での承認申請を進める。

来日したアークトゥルスのパッド・チブクーラ最高科学責任者(CSO)は同日、「日本での製造は高い品質が確保できる」と指摘。「承認されれば、欧米やアジアへワクチンを供給する拠点としたい」と話した。

mRNAワクチンは米ファイザーや米モデルナが新型コロナ向けに世界で初めて実用化した。mRNAの技術は他の医薬品への応用も進んでいる。アークトゥルスは米ナスダック上場で、mRNA技術を持つ企業として注目されている。新工場はワクチン以外の医薬品も製造を検討しており、アクセリードは「様々な病気の『福音』になる医薬品を提供したい」(藤沢朋行社長)とする。

ファイザーやモデルナのmRNAワクチンは現在、自社工場や世界各地の医薬品製造受託会社が量産を担う。国内では量産工場はまだなく、コロナ禍を機に製薬大手が生産準備に乗り出している段階だ。第一三共は自社で開発中の新型コロナ向けmRNAワクチン向けに製造設備を埼玉県北本市に構え、量産準備中。タカラバイオもすでにmRNAワクチンを製造する体制を整えている。

アクセリードは武田薬品工業の創薬部門が独立した企業の持ち株会社。新薬の開発支援などを手掛ける。

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