工作機械受注、2月31.6%増 半導体や再エネ投資で
日本工作機械工業会が9日に発表した2月の工作機械受注額(速報値)は前年同月比31.6%増の1389億円だった。16カ月連続で前年実績を上回った。国内外で半導体や再生可能エネルギー関連の設備投資が積極的で、部品や金型の加工に使う機械の受注が増えた。

外需は20%増の901億円だった。中国で設備需要に底堅さがみられた。マシニングセンターなどを手がけるオークマの担当者は「中国で自動車部品や風力発電向けに比較的大きい受注が入った」と話す。同社の2月の受注は72%増の148億円で、そのうち輸出は71%増の82億円だった。
内需は60.4%増の488億円だった。半導体関連のほか、建設機械やロボットなどの部品加工の用途でも工作機械の注文が増えている。中小企業を支援する補助金も追い風となっている。
工作機械受注に占めるロシア向けの割合は1%以下にとどまる。ただ地政学リスクや原油価格の急騰で、企業の設備投資意欲が冷える可能性もあり、先行きはウクライナ侵攻の影響を注視する必要がある。