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マレリ、再建計画の認可確定

経営再建中のマレリホールディングス(旧カルソニックカンセイ)は9日、東京地裁が同社の再建計画の認可を確定したと発表した。10日には親会社で支援企業でもある、米投資ファンドKKRからの出資などを完了させ、財務の立て直しに一旦めどをつける。ただ電動化など自動車業界を取り巻く環境が変わる中、将来の成長路線は描けておらず、今後も厳しい状況は続く見通しだ。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う部品需要の縮小などで、経営危機に陥ったマレリは3月、私的整理のひとつである事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)の制度を申請した。ただ債権者である全金融機関の同意が必要となるADRでは、6月24日の債権者会議で複数の中国系から同意を得られず、不成立となっていた。

こうした事態を受け、マレリは法的整理で民事再生の一種「簡易再生」への移行を決断。7月25日の東京地裁による再建計画認可の官報での公告後、債権者からの異議申し立てがなかったため、9日に計画の認可が確定したという。

マレリは10日にKKRからの6億5千万ドル(約900億円)の追加出資のほか、金融機関の約4500億円の債権放棄を完了させる計画だ。足元では1兆円を超える負債を抱えるが、財務基盤の立て直しが進んだ後はリストラ策も実行する。同社は世界で工場などの拠点を約170カ所抱えるが、今後は海外拠点の閉鎖や事業売却を進め、固定費の削減を進める。

東京商工リサーチの原田三寛情報部長は「既存債務の問題には道筋を付けることができた」とみる。一方で「合理化策のみで成長戦略が見えず、先が不透明な状況は変わらない」と話す。

熱交換器から照明、内装と幅広い製品群を持つマレリだが、電動化など自動車業界の新たな潮流の中で勝ち抜ける明確な一手は打ち出せていない。2021年12月期まで4期連続で赤字が続いており、金融支援により財務は一定程度持ち直すが、依然として6千億円以上の負債が残る。再建計画は前進しているが、事業自体も早期に回復軌道へ乗せることもマレリには今後求められる。

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