凸版印刷、4~12月純利益1064億円 株式売却益計上で

凸版印刷が9日発表した2021年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比32%増の1064億円だった。リクルートホールディングス株とみられる株式の売却益を計上したことや、半導体製造部材のフォトマスク需要が伸びた。企業や自治体のコスト削減や業務効率化を進めるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)も好調だった。
売上高は5%増の1兆1091億円、営業利益は37%増の444億円だった。同日、22年3月期の連結純利益が前期比40%増の1150億円になる見通しだと発表した。従来予想(10%増の900億円)から250億円上方修正する。トッパン・フォームズの完全子会社化などにかかる構造改革費用や税負担が当初想定を下回る。
200億円を上限とする自社株買いも発表した。1300万株を上限とし、取得期間は10日から11月30日とする。自社株買いは20年12月以来で、株主還元の強化と資本効率の向上を進める狙いだ。