工作機械受注、11月は64%増 13カ月連続のプラス
日本工作機械工業会が9日発表した11月の工作機械受注額(速報値)は、前年同月比64%増の1454億円だった。13カ月連続で前年実績を上回った。世界的な半導体投資や工場の省人化を追い風に需要の拡大が続いている。国内では新型コロナウイルス禍に対応した政府の補助金も受注額の増加を後押ししている。
外需は55.1%増の956億円だった。マシニングセンターなどを手がける牧野フライス製作所の担当者は「米国で半導体製造装置向けが伸びたのに加え、中国でも自動車向けが好調で11月の受注は想定を上回った」という。同社によると、11月の受注は95%増の76億円となった。2.3倍に増えた海外向けがけん引した。
内需は84.1%増の497億円となった。半導体関連の需要が旺盛なほか、中小企業向けの補助金を背景に設備投資が伸びている。先行きについては「国内を含む全地域で需要は堅調を維持しているが、米中の政治的な対立や中国での新型コロナの感染再拡大がやや気がかりだ」(ツガミの担当者)との声も聞かれた。
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