トクヤマ、新第一塩ビを完全子会社に
トクヤマは9日、85.5%を出資する新第一塩ビの全株式を取得し、完全子会社にすると発表した。4月をめどに住友化学から残りの14.5%を取得する。塩化ビニール樹脂は水道管などに使う。市況で業績が大きく変動するため、経営判断を迅速にする狙い。取得額は明らかにしていない。
新第一塩ビは愛媛工場で床材などに使うペースト状塩ビを年間3万トン、徳山工場(山口県周南市)で年間約15万トンの塩ビを製造している。完全子会社後、住友化学の愛媛工場内にある新第一塩ビの生産設備などを住友化学に譲渡し、同工場での生産も住友化学に委託する。生産量などは変わらない予定で、販売を新第一塩ビが担う。