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ルネサス、自動運転レベル3を普及車に 新型チップ発売

日経クロステック

ルネサスエレクトロニクスは8日、車載SoC(システム・オン・チップ)「R-Car V4H」を発売したと発表した。出荷台数の多い普及価格帯の車両に、運転者の監視が必要な「レベル2+」および一定の条件下で運転者による監視が不要な「レベル3」の先進運転支援システム(ADAS)/自動運転システムを搭載できるようになるという。

1チップでコスト競争力の高いADAS用電子制御ユニット(ECU)を実現できる。運転者監視システムや緊急自動ブレーキなど安全性評価「EuroNCAP 2025」のフル機能に対応できるほか、3次元(3D)サラウンドビューや自動駐車機能にも対応する。8日からサンプル出荷を開始し、量産は2024年第2四半期を予定する。

同社車載デジタルマーケティング統括部統括部長の吉田直樹氏は「すでに量産車に搭載されている『R-Car V3H』『同V3M』に続いて今回、同V4Hを発売し、ラインアップを拡充できた。ミッドレンジからエントリーレベルまで、あらゆる車種に最先端のADASが搭載されることを期待する」とコメントした。

各種専用回路(IPコア)を搭載し、深層学習(ディープラーニング)の演算性能は最大34TOPS(毎秒34兆回)。車載カメラやミリ波レーダー、高性能センサーのLiDAR(ライダー)を使った車両周囲の画像処理や物体認識が可能である。最適なIPコアの組み合わせによって、業界トップレベルの性能・電力比を実現したという。

英アームの1.8ギガヘルツ(GHz)動作の「Cortex-A76」コアを4個、1.4GHzのロックステップ構成の「Cortex-R52」コアを3個搭載する。自動車の機能安全規格「ISO 26262」の「ASIL-D」に対応したSoC開発プロセスを適用し、信号処理部は「ASIL-B」、リアルタイム処理部はASIL-Dを達成できる見込みとする。その場合、外付けマイコンを不要にできる。

R-Car V4H専用の電源ソリューションも提供することにより、車両の12ボルト電源からR-Car V4Hや周辺メモリーに高信頼の電源を供給できる。ASIL-Dへの対応を支援しながら、設計の複雑さを軽減し、市場投入までの時間とコストを削減できるという。

ソフトウエア開発キット(SDK)は、機械学習の開発のほか、性能や電力効率、機能安全など、システムの最適化を図るための機能を備える。シミュレーションモデルが利用可能で、基本ソフト(OS)に依存しないプラットフォームのため、ソフトウエア定義車両(SDV)の開発に有用とする。

(日経クロステック/日経Automotive 木村雅秀)

[日経クロステック 2022年3月8日掲載]

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