INPEXが海洋ガス田の試掘開始 国内30年以上ぶり

INPEXは島根と山口両県の沖合約130~150キロで、天然ガスと石油の試掘調査を始めたと発表した。国内で新規に海洋ガス田が開発されるのは、30年以上ぶりになる。
探鉱にかかる事業費は330億円で、うち約半分を石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が出資する。8月まで資源量を調査し、商業化できる埋蔵量があるか確認する。2032年ごろの生産開始をめざす。国内の海洋ガス田開発は、新潟県の「岩船沖油ガス田」が1990年に生産を開始して以来となる。
INPEXは国内最大の資源開発会社で、主力のオーストラリア液化天然ガス(LNG)プロジェクト「イクシス」の年間生産量は国内輸入量の1割強に相当する。国内では新潟のほか、北海道や千葉、秋田、宮崎の各県で陸上を含めて天然ガスを生産している。
ただ日本において天然ガスの国内生産は限定的で、ほぼ全量を輸入に依存している。

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