三菱電機、電力の遮断器 シーメンス系と共同開発検討

三菱電機は8日、変電所で使う高圧対応の真空遮断器について、独シーメンス・エナジーと共同開発の検討を始めたと発表した。充填しているガスの温室効果が高いため、両社は酸素と窒素の混合ガスへの置き換えを目指す。連携で開発に弾みをつけて早期の製品投入を狙う。
検討の対象は真空バルブを使った245キロボルト対応のタンク型遮断器。異常時に高電圧の電流を遮断する。これまで使ってきた六フッ化硫黄(SF6ガス)は遮断性能が優れる半面、温室効果が二酸化炭素(CO2)の2万3500倍とされる。ガス漏れはほぼないが、気候変動の抑制に向けて各国で使用規制の検討が進んでいる。
両社はSF6ガス不使用でも同等の性能が出せるよう開発を進めているが、早期投入には共同開発も1つの選択肢とみて検討に合意した。今後メリットがあるかなどを見極めて判断する。共同開発する場合でも製造や販売、アフターサービスは各社でする。