Windows 11アップグレード 「アシスタント」使えば簡単
10パソコンを11にアップグレードするには(上)
パソコンのOSであるWindows 10をWindows 11に無償アップグレードする方法を2回にわたって解説する。Windows 10を搭載したパソコンをWindows 11に無償でアップグレードする方法には図1の3つがある。そのうちの「Windows Update(ウィンドウズアップデート)」での提供は、まだ一部のパソコンに対してしか開始されていない。今すぐ実行できるのは残りの2つ、「インストールアシスタント」と「新規インストール」だ。ただし、まっさらなWindows 11をインストールする後者は、特に理由がない限り一般にはお勧めしない。通常はインストールアシスタントによる手動アップグレードだけと考えてよい。

Windows Updateとインストールアシスタントは、個人データおよび大半のアプリや設定などを保ったままOSだけをWindows 10からWindows 11に切り替える(図2)。これが一般ユーザーにお勧めする理由だ。一方の新規インストールは、自作パソコンと同じまっさらなWindows 11をインストールするため設定が引き継がれず、初期セットアップからやり直す必要がある。「フレッシュなWindows 11」を使える半面、注意事項がいろいろとあるので上級者向けだ。

例えば新規インストールしても個人データは「Windows.old」というフォルダーに残るが、30日を超えると自動で消される。また、新規インストールの際にCドライブを初期化すると同フォルダーは作られない(個人データのバックアップが不可欠)。こうした事情から新規インストールは腕に自信がある人にしかお勧めしない。
アップグレードの前に、愛機のWindows 11対応を必ず確認しておこう(図3)。対応状況はWindows Updateの画面に表示される(図4)。


手動アップグレードは簡単
インストールアシスタントと新規インストールの概要は図5の通り。今回はインストールアシスタントの概要を解説する。

作業は意外と簡単で、インストールアシスタントを入手して、Windows 11にアップグレードしたいWindows 10パソコンで実行するだけ(図6)。最初の画面で「同意してインストール」を選ぶと(図7)、あとはほぼ自動でWindows 11にアップグレードされる(図8)。



ただし、Windows 11で動作しないアプリが検出されると、作業が途中で止まる。その場合は当該アプリをWindows 11対応版に更新するか削除するかして、インストールアシスタントを再開すればよい(図9)。

なお、ウィザード画面の途中にはキャンセルボタンがないが、最後に開くインストール中の画面にはある(図10)。

Windows 11へのアップグレードが完了し、最初のサインイン画面でパスワードを要求されたら、Windows 10で使っていたものを入力する(図11)。アカウントなどの設定はWindows 10から引き継がれる。

(ライター 田代祥吾)
[日経PC21 2021年12月号掲載記事を再構成]
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