鉄道・バス会社の株価上昇率 近鉄GHD、非鉄道がけん引
日本株番付
新型コロナウイルス禍で落ち込んだ移動需要が戻りつつある中、鉄道・バス会社の株価が回復に向かっている。2022年4~9月期の株価騰落率を調べたところ、上昇率の首位は非鉄道事業の比率が高い近鉄グループホールディングス(GHD)だった。

同社は行動制限の緩和に伴い、水族館などのレジャー施設やホテルの客足が回復。持ち分法適用会社だった近鉄エクスプレスを7月に完全子会社にしたことも寄与し、23年3月期の連結純利益は前期比8割増の760億円になる見通しだ。
2位の南海電気鉄道はマンション販売に加え、大阪・難波にオフィスを中心とした中規模ビルを23年1月に竣工するなど不動産業の強化も好感されている。同・淀屋橋駅直結の複合ビル建設を進める京阪HDの株価も約25%上昇した。
入国者数の上限撤廃やビザ(査証)の免除など、政府による水際対策の緩和も各社の業績を押し上げそう。首都圏と空港を結ぶ路線を抱える京浜急行電鉄や京成電鉄の株価も上昇した。
