古河電の23年3月期、純利益下振れ スマホなど需要減
古河電気工業は7日、2023年3月期の連結純利益が前期比49%増の150億円になる見通しだと発表した。2.1倍の210億円と見込んでいた従来予想から60億円下振れする。部品不足でネットワーク機器などの納入が遅れているほか、スマートフォンやパソコンなどの需要減が響く。為替の円高も逆風になる。
売上高は12%増の1兆400億円、営業利益は31%増の150億円を見込む。それぞれ従来予想から100億円、75億円引き下げた。
事業別で落ち込みが最も大きいのは半導体関連製品や電池材料を手掛ける機能製品事業だ。スマホなどのほか中国のデータセンター需要が減少し、同事業の営業利益は35億円と従来想定から50億円下方修正した。1〜3月の為替想定は1ドル=130円と22年10〜12月期実績より11円円高方向に設定し、為替差益が縮小することも響く。
古河電が同日発表した2022年4〜9月期連結決算は、売上高が前年同期比17%増の7859億円、純利益が3.7倍の124億円だった。