/

JR東日本、特急料金の変動幅拡大 来春に新幹線など

(更新)
JR東日本の新幹線の売り上げは伸び悩んでいる。(写真は東北・北海道新幹線の「はやぶさ」、JR東京駅)

JR東日本は7日、来春に新幹線などの指定席特急料金を繁忙期に引き上げる方針を明らかにした。一方で閑散期に割引する額も増やし変動幅を拡大する。JR各社とも協議を進めている。混雑のピーク緩和につなげることで車両整備のコスト削減などを図る狙いだ。

同日開いた定例社長会見で深沢祐二社長は「指定席の特急料金は(国土交通省への)届け出制なので、JR各社で合意することで来春には実施したい」と述べた。

これまで新幹線の指定席特急料金は通常期に比べ、夏休み期間や年末といった繁忙期は200円増し、6月や9月といった閑散期は200円引きとしてきた。1980年代からシーズン別の指定席特急料金を導入しているが、来春以降は、この変動幅をさらに拡大する見込みだ。価格設定の詳細や、対象となる路線、開始時期などについて、JR各社と協議している。

繁忙期はより料金を割高にして、通常期や閑散期との価格差を広げることで、観光目的の利用を繁忙期からシフトさせることができると見込む。繁忙期の混雑緩和につなげることができれば、用意する車両や人員を減らすことができ、整備や運用のコスト低減につながると見込む。

新型コロナウイルスの影響で鉄道利用が落ち込み、今後もコロナ前水準には戻らないと予測する鉄道会社が多い。収益を補おうと、鉄道運賃などの見直しが進んでおり、西日本鉄道も2021年3月に一部区間の運賃で最大40円の値上げを実施したほか、東急は23年度までに初乗り運賃を値上げする方針。JR九州も22年4月から在来線特急の特急料金を値上げする。

JR東は21年3月期に民営化以降初めての連結最終赤字を計上し、22年3月期は黒字転換を見込むものの今年8月の鉄道営業収入もコロナ前の19年同月比で約5割と厳しい状態が続く。同社は国交省の認可が必要な通勤定期でも、変動制運賃の導入も検討している。「コロナ下で混雑を回避することも重要になっておりできるだけ早く導入したい」(深沢社長)とする。通勤のピークを減らせればコスト削減が期待でき、収益改善につながる見込みだ。

東京商工会議所は5~6月に企業を対象に通勤などに関する調査を実施した。同調査によると、オフピークに利用する定期券価格を通常より10%下げ、10~20%程度の利用がオフピーク時間帯にずれると仮定すると、通常定期券の価格が1~2.5%程度上昇すると運賃収入を同程度に維持できるとの試算になった。

JR東は総収入を変えない形での変動制料金の制度設計をしたい考え。深沢社長は「通常の定期券は広く薄く負担をお願いしたい。価格差や負担の増加については我々もリサーチをしている」という。ピーク時に必要な車両数や人員配置も減りコスト削減となるため収益性の改善につなげる狙いだ。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

業界:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン